2021年10月16日土曜日

「しかたない」で決まる人生


 「しかたない」で決まる人生



こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。




本日は土曜日ですが、

出勤日ということもありブログを書きました。




今日は少し真面目な話です。




真面目な話といいましても、

至極当たり前の話です。




私は職業柄、

高齢患者さまの人生の最終段階における意思決定に

たずさわることもあります。




家で暮らしていきたいのか、

それとも介護施設に入りたいのか、

大切な意思決定です。




家で暮らしたいと希望して、

家で生活できればよいのですが、

現実はそう簡単にはいきません。




中には、

患者さまが在宅生活を望んでも、

ご家族は施設入所を希望されるケースもあります。




患者さまが自宅生活を継続したくても、

家族が体力的に介護できない場合や、

仕事のために介護ができない場合など

理由はさまざまです。




このような場面では必ずといっていいほど、

「しかたない」という言葉を耳にします。




病気だからしかたない

歳だからしかたない

仕事があるからしかたない




確かにしかたないのかもしれません。




ですが、

本当に「しかたない」で

済ませられるものなのでしょうか?




80歳、90歳という月日を過ごしてきた人生の

決め手となる言葉が「しかたない」だとしたら、

みなさんいかが思われるでしょう。




もし、自分がしかたなく

望まない場所で生活することになっても、

私たちは幸せな日々を過ごせるものなのでしょうか?




後悔なく、よい人生だったと

幸せに最期を迎えられるものなのでしょうか?




家族とはいえ、

それぞれに生活があって、

経済活動があって、

幸せの形があります。




私たちはさまざまなものを天秤にかけ、

選択肢を選んでいきます。




それが時として、

くい違った答えを生じることもあります。




そのくい違いを正すことはできないかもしれません。




ですが、

やっておくべきことはあります。




家族間で話しあっておくことです。




話しあえばくい違いは正せずとも、

心のあり方は変えられるかもしれません。




要するに時間をかけて互いに納得できるよう

人生設計をすることが重要なのです。




私たち医療介護従事者が、

どれだけ素晴らしいサービスを提供しても、

それはサポートにすぎません。




幸せのあり方は人それぞれです。

その人にしかわかりません。




主人公は1人だけです。




少し重たい話になりましたが、

目を逸らすわけにはいきません。




かけがえのない人生なのですから。



医療介護の情報収集が必要なときは、

いつでもご相談ください。




協立病院 地域医療連携課 横井