2023年1月12日木曜日

「介護ができない」は思い込み?

こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。


今回は、

多くの方が抱く「思い込み」に

フォーカスをあてていきたいと思います。


思い込みってよくありますよね。


家庭生活でも職場でも一方的な思い込みが、

予期せぬトラブルを起こすこともしばしば

あるのではないでしょうか?


◆思い込みのワナ

自分にせよ相手にせよ、

思い込みは本当に厄介です。


これが夫婦の問題だったらゾッとします。


妻の思い込みを解くのにどれだけ

必死に労力を割かねばならないのか…


どんなに説得しても

「いいわけだ!!」といわれる始末です。


けっして私の話ではありませんよ……


どうやら私たち人間は

「そう思ったらそうでなくてはならない」という、

呪縛にかけられてしまう傾向にあるようです。


ときにはその思い込みを正当化するために、

環境すら捻じ曲げようとさえしてしまいます。


この現象を専門的には

『確証バイアス』といいます。


たとえば、

一度「あいつは悪い人間に違いない!!」と

思い込むとたちまちその人を悪者にする要素ばかりが

目につくようになるのです。


言葉遣いが脅迫的だ。

(悪い奴に違いない)


アクセサリーが派手だ。

(悪い奴に違いない)


タバコを吸っている。

(悪い奴に違いない)


黒い車に乗っている。

(悪い奴に違いない)


このように私たち人間は、

自分の思い込みを正当化するための要素ばかりを

拾いあげる心理行動をとってしまいます。


◆「介護できない理由」を探してしまう

世間の介護に対するイメージは、

おそらく以下のようなものではないでしょうか?


「身体的負担が大きい」

「お金がかかる」

「自由な時間がなくなる」

「大変そう」


世間的にはポジティブなものではなく、

ネガティブなイメージが強いように思います。


こうした世間のイメージに引っ張られて、

”確証バイアス”にかかってしまう人もいるのです。


実際に介護を経験してもいないのに

「介護ができない理由」ばかりが目につくようになります。


日頃相談を受けていても、

そう感じる場面は少なくありません。


「私も病院に通っているんです」

「パートとはいえ仕事をしていますから」

「精神的にまいっちゃうと思います」


ときには……

「本人にとっても施設の方が幸せだと思うんですよね」

なんていわれることも結構あります。


どれも本人にしてみれば

重大な問題なのかもしれません。


ただ、思い込みに引っ張られているだけなら、

もっとよい選択肢があるかもしれないわけです。


非常に”もったいない”と感じてしまいます。


「介護できない」といっているのだから、

それでいいじゃないかと思われる方もいるでしょう。


それもそうなのですが、

家で生活できなければ施設に入らなくてはいけません。


その”施設入所”で壁にぶつかる方が

非常に多いのです。


介護施設に入ると”月々20万円”かかる場合があります。


予想外の金額を提示されると、

大抵は「ほかに方法はないのか?」と質問されます。


ほかの方法もなにも、

はなから在宅介護の選択肢をもっていないわけです。


こうした方が予算の都合で仕方なく

自宅介護をすることになったらどうでしょう?


毎日ネガティブな気持ちを抱きながら、

介護と向きあわなければいけないかもしれません。


選択肢は多いに越したことはないでしょう。


◆「介護ができる理由」を探す

本当に介護について思考できる人は、

「介護ができない理由」と「介護ができる理由」の

ふたつを考えられます。


対極的に「介護ができる理由」と書きましたが、

要するに介護してもいいと思える要素を

みつけておくのがポイントです。


望まない結果がやってきたとしても、

確証バイアスにとらわれない視野をもてた人は、

現実への順応力が違います。


やることは同じでも、

ネガティブに支配されるか、

ポジティブに思考できるかで

人生の価値は大きく変わるはずです。


もちろん、

私たち医療従事者にも確証バイアスはあります。


このレベルでは独居生活には戻れない。

この家族では介護力が乏しい。

安全な生活はこうあるべきだ。


どうしてもリスク回避を優先させるため、

確証バイアスにかかりやすいのです。


ただ、我々医療従事者がそうなってしまえば、

患者様の可能性を次々と奪ってしまうかもしれません。


視野を広くもつということがいかに大切か、

日々考えさせられるしだいです。


今回は『思い込み』について語ってみました。


ものごとへの視野を広げるきっかけに

なっていただけましたら幸いです。


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