2023年1月11日水曜日

介護問題とお金の”価値観”

こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。


今回はお金にまつわる話です。


「医療や介護にお金を使いたい!!」

と思う人はまずいません。


でも、80歳・90歳ともなると、

いやでも治療費や介護費用がかかってくるものです。


私はお金の悩み相談を受けることもありますが、

お金の”価値観”って意外と人それぞれなんです。


◆お金の悩みは尽きないかもしれない

医療や介護場面でもっとも金銭負担が多いのが、

『入院や介護施設への入所』です。


入院となれば一時的なもので済むかもしれませんが、

介護施設入所は長期になります。


介護施設入所の場合、

年金内でやり繰りできるのは一握りの方です。


介護付き有料老人ホームへの入所ともなると

”月20万円前後”かかります。


(高いですね……)


大抵は年金では払いきれず、

貯金を切り崩すか家族が援助しなければなりません。


そうなると…

「私たちにも生活があるのでお金はだせません…」

といわれてしまうケースがほとんどです。


たしかに、親の生活にお金を支払って

自分が生活できなくなってしまっては困ります。


ただ、

こうした方々の相談を受けていると、

ある疑問が浮かびます。


それは…

年収300万円のご家族も、

年収600万円のご家族も

みんな同じことをおっしゃるのです。


たとえば親を施設に入れるためには、

家族が月5万円(年間60万円)資金援助

する必要があるとしましょう。


年収600万円の家族が

60万円を負担すると540万円が残ります。


年収300万円の家族が

60万円を負担すると240万円が残ります。


それなのにどちらの家族も

「生活があるからお金はだせない」というのです。


でも不思議なのが、

年収300万円の家族は年収が360万円あったら

施設に入れてあげられると思うわけです。


これがお金の価値観であり、

困りごとの価値観なわけです。


◆「困る」とはなんなのか?

なんだか不思議な話ですね。

この「価値観ゆえに困ってしまう」という

ニュアンスをくみ取れるかどうかが大事です。


お金は人生の困りごとを

もたらすひとつの要因です。


しかし先ほどの例をもとに考えれば、

お金そのものではなく「お金に対する価値観」が

困りごとを生じているのだとわかります。


年収360万円あれば、

親を助け自らも困らずにいきられる人生。


年収540万円では、

生活が犠牲になったと悩む人生。


もちろん、

60万円が空から降ってくるわけではありません。


ですが本当に大切なことは、

この部分といかに向きあえるかだと思っています。


なぜお金が必要なのか?

お金を手にしてなにをしたいのか?

なぜやりたいのか?

それは幸せにつながるのか?

幸せとはなんなのか?


困りごとの根底には、

自分の”価値観”があると理解しましょう。


そしてそれは、

医療介護従事者も同様です。


私たちが困りごとの本質を理解し、

世のなかにはたらきかけなければ、

変えられるものはありません。


今回は難しい内容になってしまいましたが、

お金について考えるきっかけになっていただけましたら幸いです。


---------------------------------------


  お知らせ

協立病院地域医療連携課では、

新たに1名の医療ソーシャルワーカーを

募集しています。

 

うちの連携室、

最大の魅力は……

 

・人間関係良好 大事

・定時退勤可能 重要

・年休使い切り推奨 嬉しい

 

部署内には、

ケアマネ資格のある職員や看護師もいて、

わからないことがあっても安心です!!

 

意地悪な職員もいません(断言)

全員心優しい職員ばかりです。

 

私たちは『喜ばれる医療』を

実現できる仲間を求めています。

 

あなたもその一人になりませんか?


以下の募集ページよりご確認ください。

募集ページ