2021年10月11日月曜日

ケアマネジャー事業所選びのポイント

 




ケアマネジャー事業所選びのポイント



こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。




私たちは普段、病気や怪我で要介助状態となった患者さまに対し

介護保険制度の利用支援などを行っています。




介護保険制度の利用申請を行うと、

要介護認定(要支援1~2、要介護1~5)

受けることになります。




さらに、

要介護認定が決まったあとは地域のケアマネジャーに

ケアプラン(介護サービス利用計画)作成を依頼しなければなりません。




ケアマネジャーとは被介護者の置かれている状況を把握し、

日常生活を送るうえで必要な介護サービスの手配や

利用計画を立ててくれる専門職です。




要支援1~2の方は管轄の地域包括支援センターの

ケアマネジャーが担当になりますので流れはスムーズです。




しかし、

要介護1~5の方については、

地域にたくさんある事業所の中から1カ所選ばなければなりません。




とくに帯広市の場合は40カ所もある事業所から選ばなければならず、

困惑してしまう方も多いようです。




実際家族からは、

「どこの事業所(ケアマネジャー)が1番良いのですか?」

などといった質問を受けることもあります。




正直にお答えしますと、

医療ソーシャルワーカーにはわかりません。




こればかりは人と人の繋がりの中で生じる相性も関係しますから、

担当になってみなければわからないのです。




ただし、

事業所選びに関しては少しだけポイントがあります。




本日は事業所選びの3つのポイントをご紹介します。



【ポイント①】

まずは、在宅系サービスを多く運営している法人の事業所を選ぶという考え方です。




決して同一法人内の介護サービスしか使えないわけではありませんが、

情報共有のスムーズさや調整のスピード感は大きな利点となります。




【ポイント②】

また、かかりつけ医療機関の系列からケアマネジャーを選ぶ方も多いと思います。




ケアマネジャーは医療機関との連絡調整も多い職種ですので、

医療機関とケアマネジャーの連携が強固なのは大きな利点です。




【ポイント③】

もしくは、将来的に介護施設への入所を考えている方の場合には、

介護施設を運営している法人のケアマネジャー

繋がりを持っておくというのも方法の一つです。




法人が違うから介護施設へ入所できないということはありませんが、

詳しい情報を得られることや情報共有のスムーズさに利点があります。


※クリックして拡大



刀圭会には、

居宅支援事業所として

「向日葵」「はなみずき」


小規模多機能居宅介護支援事業所として

「ななかまど」「りんどう」


それぞれにケアマネジャーがいます。



居宅介護支援事業所「向日葵」

居宅介護支援事業所「はなみずき」

小規模多機能型居宅介護支援事業所「ななかまど」

看護小規模多機能型居宅介護支援事業所「りんどう」




もし刀圭会の事業所をご検討の場合には、

事業所ごとに役割が異なりますので、

一度ご相談いただけますと適切な事業所の紹介から

引継ぎまでお手伝いさせていただくことも可能です。




介護保険サービス利用方法に関するご質問・ご相談がございましたら、

地域医療連携課までお問い合わせください。




次回10/12(火)

テーマ「言葉が持つ力」を投稿予定です。



協立病院 地域医療連携課 横井


2021年10月8日金曜日

未来から逆算して考える


 

未来から逆算して考える



こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。




「未来から逆算して考える」とはどういうことでしょうか?




ゴルフ界のレジェンド青木功氏にはこんな話があります。




ゴルフでは大抵の場合、

ティーショットをどこに落としそこから,

どのようにアプローチをしてグリーンに乗せ、

どこからパターを決めるのかを考えます。




しかし、

青木功氏の場合は違います。




青木氏は、パターをどうやって決めるかを考えてから、

アプローチの仕方を考えて1打目のティーショットを

どこに打つかを決めるというのです。




つまり、ゴールから逆算してスタートの仕方を考えるわけです。




私たちは人生の各段階で夢を抱いたり目標を立てたりするわけですが、

大抵の場合スタート地点からゴールまでを組み立てようとします。




難しく考える必要はありません。

料理では誰もができているはずです。


①食べたいものをイメージする

②レシピを調べる

③食材を用意する

④レシピ通りつくる




これはビジネスでも趣味の世界でも家庭生活でも、

どこでも応用できる考え方です。




老後にもあてはまります。


・どこで生活をしたいのか

・誰に介護をしてもらいたいのか

・それにはいくらかかるのか




寿命は人それぞれですので正確なゴールはわかりません。




しかし、

将来必ずやってくる介護に準備をせずに臨むのはとてもリスキーです。




未来から逆算して考える。




よりより人生のためのキーワードとして、

心にとめていただけたら幸いです。





医療・介護制度やサービスのことでわからないことがございましたら、

医療ソーシャルワーカーまでご相談ください。

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次回10/11(月)

テーマ「ケアマネジャーの事業所選びのポイント」を投稿予定です。



協立病院 地域医療連携課 横井


2021年10月7日木曜日

他人を思いやれないほど忙しくなるな



「他人を思いやれないほど忙しくなるな」



こんにちは。
医療ソーシャルワーカーの横井です。



本日は最近とても心に刺さった言葉を紹介したいと思います。
Never be so busy as not to think of others.
「他人を思いやれないほど忙しくなるな」



マザー・テレサの言葉です。
先日、海外在住の占い師から教えていただいた言葉です。



私は趣味の多い人間でプライベートは割と忙しい日々を送っているのですが、
そんな中でこの言葉を教えてもらいました。



「他人を思いやれないほど忙しくなるな」



はっとさせられる言葉ですね。



日々仕事をしていると余裕がなくなるほど忙しくなることもあります。
人間一生懸命になればなるほど周りが見えなくなってしまうものです。



そんな余裕のなさにミスは生まれてしまいます。



患者さまへ医療を提供するはずが、
忙しく余裕がなくなり患者さまを思いやれないのであれば元も子もありません。



「忙しくなるな」とは「働くな」ということではなく、
本質を忘れるなということだと思います。



ブログをお読みのみなさまにも、
当てはまる部分は多いのではないでしょうか?



とてもよい言葉でしたのでお伝えしたいと思い、
投稿いたしました。



医療・介護に対する困りごとがございましたら、
医療ソーシャルワーカーまでご相談ください。



「心にゆとりをもって」お待ちしております。



次回10/8(金)
テーマ「未来から逆算して考える」を投稿予定です。


協立病院地域医療連携課 横井


2021年10月6日水曜日

老後2,000万円は必要なのか?

 


老後2,000万円は必要なのか?



こんにちは。

協立病院MSWの横井です。




老後2,000万円問題……。

まだ記憶に新しいのではないでしょうか?




2019年11月金融庁の報告により、

「高齢者世帯では老後2,000万円が不足する」との見通しがあり、

一時ニュースで話題になりました。




では本当に2,000万円必要なのか!?

みなさんの疑問に答えるため、いろいろとリサーチしてみました。




①老後2,000万円は必要な可能性もある!!



結論から言いますと……。




「必要な人もいるけど、必要ない人もいる」です。




いやいや、

それじゃ答えになっていないと思われた方もいるでしょう。




なぜこのように結論づけたのか具体的に説明します。




今回、老後2,000万円についてリサーチしてみました。



専門家の中には金融庁の報告については誤解をまねく部分もあり、

実際には老後2000万円も必要ではないとする意見も多くあります。




では本当に必要ないのかといえば、

医療ソーシャルワーカーの経験上そうとはいいきれないと思います。



なぜなら私たちが支援させていただく患者さまの中には、

経済的理由から医療介護問題を抱えてしまう方がいるからです。




老後はできるだけ病気をせずに

介護とは無縁の生活を送ることができれば問題ありません。




しかし、平均寿命が伸び続ける日本では

介護と無縁の生活をしていくことは困難です。



そのため介護が必要になった場合、

生活費がいくらかかるか想定しておかなければなりません。




②もしも介護施設への入所が必要になったら


もしも介護施設への入所が必要になったら

どれくらい費用がかかるかご存じでしょうか?




有料老人ホームともなれば月20万円程必要となります。




日本の年金の平均受給額は1カ月約14万円といわれていますから、

ほとんどの方が年金だけでは施設に入ることができません。




仮に5年間入所することになれば不足分6万円を60カ月支払うので、

合計360万円必要になります。




10年間なら合計720万円必要です。




このほか治療費や日常生活品費、葬式代などの費用も考えると、

最終的に1,000万円が必要になるかもしれません。




夫婦そろって同じように生活をすれば合計2,000万円です。



③何歳まで生きるかで必要なお金は変わる


少し大げさな事例を出しましたが、

老後2,000万円が必要になる場合もあるわけです。




ただし、年金の額、生活の場所、

何歳まで生きるのかによって事情は変わります。




受給できる年金額はわかっても何歳まで生きられるかはわかりません。

つまり、最終的にどれだけのお金が必要なのかはわからないのです。




介護施設の中には条件のよい安価な施設もあります。

しかし、申し込みから年単位で空きを待たなければならないのが現状です。




そしてこれら施設に関する知識を持っていなければ、

条件のいい施設にたどり着けない場合もあります。




逆に知識があれば老後の生活を上手く設計し、

計画的に老後生活を送ることが可能です。




知識をもつことは大きな価値となります。




老後2,000万円は必要な人もいるけど必要ない人もいます。




でもその前に、

まずは知識を貯めてみませんか?



刀圭会グループには医療介護の専門家がたくさんいます。

将来のためにも是非ともご相談ください。


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次回10/7(木)

テーマ「他人を思いやれないほど忙しくなるな」を投稿予定です。




協立病院 地域医療連携課 横井


2021年10月5日火曜日

問題の本質を見抜く力が大事

 





問題の本質を見抜く力が大事



こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。




みなさんはどんな秋をお過ごしでしょうか?


・食欲の秋

・スポーツの秋

・読書の秋




くれぐれも食べ過ぎと怪我には十分お気をつけください。




私はといいますと、

読書の秋を過ごしています。




私ごとですが昨年の11月末から読書をするようになり、

今月で140冊ほど読んだところです。




元々読書は大の苦手で読んでも年1~2冊程度だったのですが、

たまに苦手なこともやってみようと始めたところ、

いつの間にか習慣化してしまいました。




今では少しでも読書の時間を確保するために、

朝5時前後に起床をする生活サイクルを送っています




やはり習慣化は大事ですね。




「習慣が10割」という書籍にも、

未来で差を生むのは才能ではなくコツコツ続けていくことだと書かれています。

書籍「習慣が10割」



また、

読書教養を身につけるという点で、

非常に大切なことだと実感しています。



これは個人的な考えですが、

教養を身につける目的は「自身の中にあるフィルターを外していく作業」だと思っています。




特定の知識しかないということは「偏っている」ということですね。

偏りがあれば偏った世界しか見られません。




知識というのは全く違うジャンルであっても、

意図せぬところで繋がっていくものです。




それは本質の部分では同じだったりするからです。




私たちが見るべきはものごとの本質であり、

本質を見るためにはフィルターを外さなければなりません。




私たち医療ソーシャルワーカーにとって大切な資質は、

「問題の本質を見抜く力」です。




問題の本質を見つけ、

いかにして解決に導いていけるかが重要になります。




小手先の支援にならないよう、

日々自己研鑽を続けていこうと思うしだいです。



次回10/6(水)

テーマ「老後2,000万円は必要なのか?」を投稿予定です。



協立病院 地域医療連携課 横井


2021年10月4日月曜日

親子で将来の介護について話し合っておくべき理由

 


◆親子で将来の介護について話し合っておくべき理由


こんにちは。
医療ソーシャルワーカーの横井です。



私は10年間医療ソーシャルワーカーとして、
日々多くの患者さま・家族さまから医療介護に関する相談を受けてきました。



10年医療介護相談を受けてきてあらためて感じることは、
ほとんどの方が「突然の病気や怪我に直面してから介護問題に頭を抱えている」
ということです。



はっきり申しますと介護問題を解消するためには「対策が9割」です。



加齢は全ての人にやってきます。
どんなに元気な方でも、一流のアスリートでも、
有名な医者でもいずれやってくる介護を避けることはできません。



認知症医療の第一人者である長谷川和夫先生も、
自らが認知症になった事実を題材に著書を出されています。



いつ病気や怪我をして歩けなくなるかは予測できません。
90代まで元気な方もいますし、70代で寝たりきりなってしまう方もいます。



介護問題を深刻化させないためには、
元気なうちに家族間で話し合っておくことが大切です。




◆5割の人が病気や怪我をしてから介護の必要性に気づく





2019年にSOMPOホールディングス株式会社が実施した
「親の介護に関する調査」結果では、まさに私が感じている調査結果が
掲載されていました。



調査項目に
「あなたが親の介護が必要だと感じたきっかけはなんですか?」という設問があるのですが、
「親が病気や怪我をしたとき」と回答した人が50.9%という結果でした。



さらに驚いたのが「親から依頼」が3.0%だったという結果です。



親子間で将来の介護の話をするというのは、
なかなか気まずいことから話し合いの機会をもてないといった方も少なくないと思います。



しかし、調査の結果から親からの申し出はほぼ期待できないことがわかります。



つまり、将来の介護対策を行うには
子から親へアプローチしなければはじまらないということです。



また、「あなたは親の介護に備えて、何か事前に準備をしていましたか?」という設問に対し
「何もしていない」と答えた方が33.0%という結果も出ています。



2人に1人は親の病気や怪我に直面して介護問題を抱え、
3人に1人は何も準備をしていないということになります。



いかがでしょう?



もしあなたが何も準備をしていなかった場合、
突然やって来た介護問題にどのようにして対応されますか?



親子で話し合うだけで未来は変わります



もちろん、
病気や怪我の治療、介護が必要になった方が安心して
日常生活を送れるように支えるのが私たち刀圭会の使命です。



しかし、本当に大切なのは
「困ってから対処するよりも、困らないように対策する」
ことではないでしょうか?



そして、もっとも基本的な対策が「親子で話し合っておく」ことです。



・介護が必要になったら自宅生活を続けるのか?施設に入るのか?
・誰に介護をしてもらうのか?
・施設に入るための予算はあるか?どのように準備するのか?
・お金の管理は誰が行うのか?
・延命治療は希望するか?



ほんの一部を例にあげましたが、
こういったことを事前に話し合っておくことで、
将来のイメージが具体的になり準備すべきものや課題がわかります。



難しい話ではありません。



「何も準備していない状態で介護問題を抱えてしまう方」
「準備や対策をしていた状態で介護問題を抱えてしまう方


どちらの方が困らないかという話です。



まずは親子で話し合ってみてください。
そして、課題がみえ知識や情報が必要になった時、
私たち医療ソーシャルワーカーをはじめとした専門職を頼ってください。



きっとお力になれるはずです。



次回10/5(火)
テーマ「問題の本質を見抜く力が大事」を投稿予定です。



協立病院 地域医療連携課 横井


2021年10月1日金曜日

10月のブログ担当になりました


 

10月のブログ担当になりました



こんにちは。

医療ソーシャルワーカーの横井です。




刀圭会協立病院ブログ

10月分を担当させていただきます。




大変貴重な機会をいただきましたので、

今月はたくさんブログ投稿をしていこうと思います。




ところで作業興奮という言葉をご存じでしょうか?




私たち人間は「やる気がでたから行動できる」わけではなく、

「行動したからやる気がでる」のだそうです。




これを作業興奮といいます。




つまり、気持ちがノッてくるのを待つよりも、

やってしまった方がノッてくるわけです。




そして大切なのは、

大変なことを大変だと頑張るよりも、

「楽しい」変換する努力です。




以下はキューバの革命家チェ・ゲバラの言葉です。

「未来のために今を耐えるのではなく、未来のために今を楽しく生きるのだ」




きっと多くの方がさまざまなものごとを耐えているコロナ禍、

私のブログ投稿が少しでも意味のある貯えになったらと思っています。




10月はぜひとも

いつも以上にブログ閲覧お願いいたします。



次回投稿は10/4(月)

「親子で将来の介護について話し合っておくべき理由」について投稿予定です。




協立病院 地域医療連携課 横井